第8話 ペットと同行避難について 世の中にあふれるネコたちの不満を、様々なネコ視点で語り合うネコ会議。 三匹の猫たちが集まって、ゆるりと、身近な愚痴を言い合ったり、真面目な話題について語りあったり… 飼い主が知らないネコの困りごとを、毎月配信いたします。 第8話ペットと同行避難について 備えあれば憂いなし!避難グッズは何が必要? 昨日の緊急地震速報、超びっくりしたね!大地震にならなくてよかった~。 僕も心臓バクバクしてとっても怖かったよ・・・いつ起こるかわからない災害のことも考えておかないとね。 週末にうちの近隣の自治体でペット同行避難訓練があって、ママさんと一緒に参加してきたわ~!いや~もういろいろ大変で!! 突然のことだとパニックになりそうだから、予行練習やイメージトレーニングが必要だね。 本当にその通り!ママさんの避難グッズに私の避難グッズ、あとは私が入ったキャリーバックをうちはママさんが一人で持つの。まずはその重さに驚愕よ。 へぇ~。モモさんが重たいのに避難グッズ欲張り過ぎたんじゃないの? 失礼しちゃう。よくガイドラインに載っているような一般的な荷物だけでもいろいろあるのよ。 実際、どんなものを揃えたの? うちの場合は、ざっとこんな感じかな。 ・ポータブルトイレ ・トイレ用の砂 ・トイレ用スコップ ・排泄物用ビニール袋 ・キャットフード(7日分) ・キャリーバック ・ポータブルケージ ・予備の首輪 ・リード ・ペットシート ・ステンレス製の食器 ・ワクチン接種証明書 ・ママさんと写ってる写真 ひえー。こんなに!!トイレグッズも多いね。 避難先では周囲の人達に迷惑をかけないように、トイレの匂いにも気を付けないといけないし、事前に違うトイレで排泄できるように練習も必要だよ。 共同生活になるから迷惑かけないようにね!トイレの砂やうんちを捨てるビニール袋は消臭効果があるものも便利ね。 なるほど。僕はリードって付けたことないな。 私があわてんぼうだから、パニックして逃げ出さないようにつけてみたんだけど、案の定、生まれて初めての装着で暴れてしまって出発が遅れちゃった。 いざという時に慌てないように、リードも普段から慣らしておかないとだめだね。 僕はステンレス製のお皿あんまり好きじゃないんだよね。いつも陶器のお皿を愛用してるんで・・ もー。緊急時に優雅なんだからっ! わがまま言ってたらサバイバル生活できないよ。 避難所でお皿を洗えないかもしれないからお皿にラップを敷いて食べようか?と後日ママさんが提案してくれたの。 ナイスアイディア!いろいろシミュレーションして予行練習が大事だね。 災害時は迷子の犬猫が多発!再び家族と巡り合う為にできることは? ところで家族と写っている写真ってどうして必要なの? 災害時にパニックして逃げ出して行方不明になってしまう子が多いんだって。保護されてた場合、見つけ出して再会できた時に家族写真で証明できるからね。 実際、避難所に行ってみたけど、初めての場所に知らない人やペットがたくさんいてビックリ!取り乱してケージから力づくで出ようとしていた猫もいたわよ。 逃げる時に首輪と迷子札は外れちゃうこともあるし、再会するには家族写真が手掛かりだね。 でも命からがら避難して、手掛かりになる家族写真もスマホも失ってしまう被災者もいると思う。 え~不安にさせないでよ。せっかくノラ生活を卒業しておうちができたんだから、もう絶対に離れたくないよ。 マイクロチップを装着していれば保護されたらすぐに飼い主さんに連絡がつくよ。実は僕にも埋め込まれているんだ! マイクロチップってどんなの? マイクロチップは個体識別方法の一つとして年々推奨する団体が増え利用者が急増。直径2mm、長さ約8mm~12mmの円筒形の電子標識器具で、専用のインジェクター(注入器)で体内に埋め込むことができる。 痛いの? 僕は去勢手術のときに一緒に入れてもらったんだ。でも、僕たち猫にとって、比較的痛みを感じにくい脂肪の多い部分に入れてくれるから、無麻酔でも入れられるんだって。チクっとはするけどね。 マイクロチップを犬や猫に装着しただけでは飼い主さんの元には届かない。装着したマイクロチップの15桁の番号と飼い主さん情報等のデータ登録手続きとデータ登録料の支払いを済ませしっかり完了させよう。また、持ち主が変わった時も情報の書き換え手続きが必要である。 ここまでばっちり対応しておけば、犬や猫の身体に専用の読み取り器をかざしてマイクロチップの番号を読み取り照合すれば、すぐに飼い主さんの連絡先が判明する。 東日本大震災の時も行方不明になった犬や猫がたくさんいたんだけど、マイクロチップが埋め込まれていた子たちは飼い主さんの元に戻れたケースが多かったんだって。 マイクロチップを読み取ってすぐに連絡先がわかったんだね! うん。でも残念ながらその頃はマイクロチップが埋め込まれている猫がほとんどいなくて、せっかく保護されても飼い主さんの元に戻れなかったんだ。 え~。せっかく命が助かって保護されたのに切ないなぁ。 過酷なノラ生活で見た目もボロボロ。顔つきも性格も変わっちゃって飼い主さんですら見分けがつかないことがあったとか。 そんな時に頼りになるのはマイクロチップか、僕もやりたいな。 マイクロチップ埋め込みは獣医療行為になるので必ず獣医師が行う。近くの動物病院に問い合わせてみよう。 どうする?避難所で食べるフードと水分補給 避難所にはドライフードだけ持っていく? 緊張しているのに食べ慣れないフードだったらお腹がびっくりしそう。せめていつものフードが食べたいな。 災害時は、物流の遅延が発生したり、ペットフードの救援物資がなかなか届かなかったりということも起こり得る。ホームセンターなどでもいつものフードがすぐに手に入らないこともあるので、日頃から、一か月分程度のフードをストックしておくと安心である。 これを機にうちは定期購入のお届けサイクルを慌てて変更したの。もっと早いサイクルにして常に一か月分のストックができるようにしたからひと安心。 避難所ではミックスフィーディングなんて贅沢言えない感じかな? 慣れない避難所での緊張感から水を十分飲めないことも多く、健康維持や熱中症防止の為にも水分補給は必要。食いつきがよく水分たっぷりなおやつやウェットフードのパウチも用意しておくと便利である。 「モンプチ ナチュラルキッス」は重宝したわ。超お手軽に水分補給できてお皿もいらないし、避難所でもケージの隙間から貰えるし。 避難グッズの中に忍ばせておきたいナンバーワン! モンプチ ナチュラルキッス ウェットフードも食べきりサイズのものだったら持っていきたいわ。 モンプチ ナチュラルキッス よ~し。避難生活中もしっかり水分補給をして健康でいよう。 まずは命の確保が優先!多少の我慢もあるが生きてこそ! そうそう!避難先ではママさんとずっと一緒にいられるのかと思ってたのに、なんと人とペットは別々のエリアで過ごしたの!しかもケージの中よ!もう不安だったわ。自治体や避難所によってルールがいろいろあるみたい。 えー!無理!聞いてないよ。 でも、動物アレルギーの人や動物が苦手な人もいるから仕方ないよ。周囲に配慮しながら共存しないと。 ペット同行避難はケージ内に入れることやワクチン接種済であることなど条件がある。いざというときにワクチン証明書がすぐに取り出せるように保管し、近隣の自治体がどのような対策をとっているかあらかじめ確認しておこう。 病気や災害の時に備え、日頃からケージの中にも慣れておくと良いわね~。 知らない場所、いろいろな動物の匂い、飼い主さんと離れてケージの中・・想像するだけでもストレスフルだね。 やだなー。僕は避難しないでうちで様子見ようかな~。 早く避難すれば助かった命も、様子を見ているうちに逃げ遅れてしまうケースが後を絶たない。災害時はまずは命の確保を優先して早め早めの行動を心がけよう。 台風や豪雨の水害は様子を見て迷っているうちに、あっという間に水位が上がるんだって。 そっか。家族とこの幸せな時間が続く為にも、まずは全員の命が助かることが第一なんだね。わがまま言わずに頑張るよ。 ノラ君、まずは近隣で同行避難できる避難所がどこになるのか自治体に確認しておこうね。 人間もペットも尊い命。迷わず避難しみんなで助かりましょ! それには普段からの万全な準備や訓練がものを言うね。 今日のまとめ 災害時の同行避難に備え、いつも食べているフードのストック、ワクチン接種、マイクロチップなど日頃から準備万端にしておこう。 同行避難の条件や場所など、近隣の自治体にあらかじめ確認しておこう。 避難生活を想定して、普段からケージやリードに慣れておこう。 避難生活中もいつも食べているフード!手軽に水分補給できるおやつやパウチも水分補給に有効。 Book traversal links for ネコ会議 ‹ ネコ会議 Up ネコ会議 ›